Behind Design
ヘッドウェアセッション
2022/06/17
トレンドの移り変わりは早く、モノづくりは奥深いものです。
色々な人が携わり出来上がる1つの帽子のウラ側を深堀りします。
今回は渡辺俊美氏が立ち上げたHEADSと、THE FACTORY MADE のコラボレーションの裏側に迫ります。
コラボのきっかけ
ミュージシャンである以前に、ファッション好きでも有名な渡辺俊美氏。
昔から自身のショップやブランドを通じファッションの発信も行っており、ハットのイメージをお持ちの方も多いのではないだろうか?
ファッション関係者からの紹介で、STETSON JAPAN ディレクターでもある寺内とコラボハットを作り上げたのが2019年のことだった。
それからも中央帽子の展示会に足を運び、日本の工場のモノづくりの丁寧さに触れ、自分でも帽子を作りたいと思って頂いたのがきっかけだ。
新たなるブランドの始まり
そして2022年に本格的にスタートした渡辺俊美氏のブランド HEADS の帽子は、THE FACTORY MADE とのダブルネームが大半を占める。
これまで音楽だけでなくファッション業界にも深く携わり、拘ったモノづくりをしてきた。
だからこそ、同じように拘ったモノづくりをしているTHE FACTORY MADE にも惹かれたのであろう。
WEBでのミーティングに加え、ライブなどで忙しい合間を縫って大阪にある中央帽子本社にも通い、打ち合わせを重ねサンプルの帽子が出来上がる。
雑談の時のちょっとした業界の話もいつも面白い。
原宿でショップをしていた時の顧客が今では日本のみならず世界のファッションシーンで活躍する人物だそうだ。
90’sファッションが注目される今、その最前線で活躍していた当時の話しが興味深く、勉強にもなる。
2人のモノづくり
80年代後半からファッション関係の仕事をこなし、ファッションへの情熱とセンスが光る渡辺俊美氏。
長く帽子業界に勤め、販売から製造までを知り尽くした、THE FACTORY MADE のデザイナー寺内。
両者の商談は、常に帽子作りの奥深さに触れながら行われる。
渡辺俊美氏の思いもつかない発想に寺内の知る製造の知識が加わり、新たな帽子のイメージが涌く。
まるでセッションを行っているがごとくいつも楽しそうだ。
そんな2人のコラボレーションから、今後も目が離せない。
引き続き楽しみにして頂きたい。
現在出ている22SSコラボモデルのご紹介。
TOKYO NO.1 SOUL SET の30周年を記念する企画の際に使用されたロゴをフロントの刺繍に採用しました。
テフロン加工が施された、撥水性と防汚性がある高機能生地を使用しているのも嬉しいポイントです。
渡辺俊美氏曰く、メンバーでもあるDJの川辺ヒロシ氏に似合いそうな形に仕上がったそうです。
反りあがったブリムが特徴的な、FM705「BRIDGE CAP」をベースにしています。
TOKYO NO.1 SOUL SET のネームを大胆にもフロントに配置し、ミニマルな雰囲気を損なわず程よいアクセントを加え、どことなく音が聞こえてくるようなキャップに仕上がりました。
90年代の渋谷から現在に至るまで音を奏で続けた、TOKYO NO.1 SOUL SET の名前がそう思わせるのでしょう。
渡辺俊美氏が、20代の頃から好んで被っていたアイテムの一つにビッグキャスケットがあります。
THE FACTORY MADE のビッグキャスケットのシルエットを気に入り、それに渡辺俊美氏のデザインソースを加え、氏も絶賛のアイテムに仕上がりました。
一番の特徴は、パイル生地で包んだクッション入りのスベリを使用するにより、驚くほどソフトなフィット感を実現したことです。
独特な凸凹と光沢感、味のある色ムラが特徴的な、特殊な染料を固着させたペーパーブレードを使用しています。
その風合いが醸し出すヴィンテージ感により、カジュアルからモードへと振り幅広くスタイリングできるカンカン帽に仕上がりました。
トラディショナルな帽子のディテールであるウインドキャッチャーを取り入れるなど、渡辺俊美氏の帽子の知見の深さと拘りが随所に見られる、氏も一押しのカンカン帽です。
HEADS(ヘッズ)×THE FACTORY MADE(ザファクトリーメイド)
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THE FACTORY MADE(ザファクトリーメイド)
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